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東大阪のねじ商社「コノエ」、「にじいろのネジ」プロジェクト発足から3年

イベントでものづくりについて話すコノエの河野裕社長

イベントでものづくりについて話すコノエの河野裕社長

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 東大阪のねじ商社「コノエ」(東大阪市新庄西)と、ゲーム制作などを手掛ける「エンジンズ」(大阪市)の教育コンテンツ事業「キッズプロジェクト」が共同で取り組む「にじいろのネジプロジェクト」が6月、発足3年を迎えた。

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 コノエ・河野裕社長の「ねじがニュースになるのは事故が起こった時で、すてきなビルが建ってもものづくりに欠かせないねじが紹介されることはない。子どもたちにねじの大切さを伝え、ものづくりに興味を持ってもらいたい」という思いにキッズプロジェクトが共感し、2016(平成28)年の「ねじの日」(6月1日)に発足した「にじいろのネジプロジェクト」。

 2017(平成29)年1月には、安田真奈さんが文章、はりたつおさんが絵を担当した絵本「にじいろのネジ」を出版、週末にはねじや工具の使い方を教えるワークショップイベントに参加するようになり、そこから派生した販売用キットの開発やデジタルコンテンツ、高校でのものづくり教育などをプロジェクト始動から3年間展開。ワークショップはこれまでに約150回、4000組の親子を対象に行い、図書館では絵本の読み聞かせやねじの展示などを行ってきた。

 同社ではプロジェクト発足に当たり、専任部署として営業企画室を創設。ねじの卸以外の仕事を請けるようになったほか、プロジェクトの活動を知って志望した新卒社員も誕生した。ワークショップのスタッフは社員が行っているが、志望者が増え現在のメンバーは30人に上る。メディアに取り上げられることも増え、同業者や異業種から声を掛けられることもあるといい、ワークショップイベントに誘うことで仲間企業も増えているという。

 「スタートした時は、ものづくり体験で興味を持った子どもが1人か2人、当社に入社したり、ものづくりの世界に入ってきてくれたらうれしいと思っていたが、賞をもらったり行政から注目していただくなど、やればやるほど世間にわれわれの活動の意味を響かせることができるということが自信につながっている。今は子どもたちに、業界を超えて日本のものづくりに興味を持ってもらうことや、教育という分野で活躍できるかもしれないという夢を持ち始めている」と河野社長。

 7月13日は大阪府立中央図書館(荒本北1)で、「にじいろのネジ」の読み聞かせや「モノづくりクイズ」など、ファミリー対象イベントを開催する。

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