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東大阪市民美術センターで「深沢幸雄の銅版画展」 市所蔵の34点展示

「印象(美しい若者)」「少女と鳥」

「印象(美しい若者)」「少女と鳥」

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 東大阪市民美術センター(東大阪市吉田6、TEL 072-964-1313)で現在、東大阪市民美術センターコレクション「深沢幸雄の銅版画展」が開かれている。

1970年代の作品

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 1924(大正13)年、山梨県に生まれた深沢さんは、東京美術学校(現・東京藝術大学)工芸科彫金部予科で学び、卒業後は美術教師として働く傍ら油彩画を制作。東京大空襲で受けた古傷の悪化により、1954(昭和29)年に油彩画から銅版画に転向。独学で制作を始め、精力的に活動し、2017(平成29)年に92歳で亡くなるまで大きな足跡を残した。

 深沢さんの作品はメゾチント技法を中心にさまざまな技法を組み合わせた、緻密で深遠な表現が特徴で、多版多色刷りによる鮮烈な色彩から高い評価を得ている。第2回フィレンツェ国際版画ビエンナーレではバンコ・デ・ローマ賞を受賞し、ニューヨーク近代美術館やウフィツィ美術館で所蔵されるなど、国際的にも高い評価を受けた。

 同センターでは2010(平成22)年、銅版画やガラス絵など179点の作品を紹介する展覧会を開催。今回は、その際に東大阪市に寄贈された41点の作品の中から34点の作品を選び、展示する。寄贈を受けてから同センターで企画展を開催するのは初めて。

 同センター学芸員の亀井見奈さんは「最初は単色刷りのものが多く、後にいろいろな技法を組み合わせてサイズも大きくなっていく。1955(昭和30)年~2010(平成22)年の作品を選び、画業をたどるような展覧会になっている」と話す。

 開館時間は10時~17時(11月30日は21時まで)。月曜休館。入場無料。11月30日(18時30分~)と12月6日(14時~)はギャラリートークを行う。12月8日まで。

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