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東大阪市役所の辻双九さんが「地方公務員アワード」受賞 医工連携事業で成果

大阪大学大学院医学系研究科で引張試験機の特注治具の打ち合わせをする辻さん(左から2番目)

大阪大学大学院医学系研究科で引張試験機の特注治具の打ち合わせをする辻さん(左から2番目)

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 東大阪市都市魅力産業スポーツ部モノづくり支援室主査の辻双九さんが8月17日、「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2020」を受賞した。

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 同アワードは、地方自治体応援メディア「Heroes of Local Government」や「地方公務員オンラインサロン」を運営するホルグ(神奈川県横浜市)が、高い成果を上げた職員の活躍を共有・拡散することで地方公務員がより力を発揮できる環境を構築し、地方公務員が認められる文化を創出することなどを目的に、2017(平成29)年に始めた。

 6月12日~7月7日に地方公務員による他薦を受け付け、過去の同アワード受賞者6人の自治体職員が審査し、受賞者を決定。今年は113件の応募の中から13人が表彰された。

 受賞した辻さんは大学卒業後、2004(平成16)年に東大阪市役所に入庁。男女共同参画、地域振興の部署を経て、2010(平成22)年にモノづくり支援室に配属された。市は、2016(平成28)年4月に大阪大学大学院医学系研究科、同大学医学部付属病院と連携協定を締結し、市内製造業の健康・医療分野への参入促進を目的とした医工連携プロジェクトを開始。辻さんは同年6月から、同大学を基点とする「産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ」に招聘(しょうへい)教員として参画した。

 文系出身の辻さんは「今までお医者さんと話すのは自分が病気になった時ぐらいで、常にお医者さんがそばにいるのは全くの異世界で最初は戸惑った」というが、「まずは自分のことを覚えてもらおうと顔写真入りの名刺を作り、1年目は1000人以上の人と名刺交換をした」と振り返る。

 大学内の各研究室と企業の懇話会に参加して医療現場のニーズとシーズを調査し、同大学医学部内での出張展示会、医療機器メーカー集積地である文京区本郷での展示会、医療機器の製造・設計の展示会「メドテックジャパン」への市内企業の合同出展を企画。新型コロナウイルスの影響で中止になった展示会では他機関と連携し、オンラインでのマッチング商談会を開催するなど、多くの商談を結びつけてきた。

 医療分野等で実績のある企業や参入に意欲的なものづくり企業で構成する「東大阪市医工連携研究会」には現在、51社が登録しており、同プロジェクトでは企業紹介資料を作り、興味を持った医療機器メーカーを東大阪に招き、工場見学、名刺交換会、個別面談をする企業ツアーを開催。今年は新型コロナウイルスの影響で開催できていないが、オンラインでもしてほしいとメーカー側からの要望があるという。

 同アワードでは辻さんの実績に対し、「モノづくりのまち東大阪に『医工連携』という新たな道筋を作られた点。マッチング手法も丁寧で、コロナ禍においてもオンラインで事業を継続されるところも素晴らしい」と講評している。

 辻さんは「市内の多くのものづくり企業様は、大手企業に比べ、人やお金、時間という資源が不足しており、良い技術や製品を持っていても発信力に課題を感じている。そうしたことからも、日頃から市内のものづくり企業を代表する営業マンという意識で仕事に取り組んでいる。この事業は周りの人とのつながりで成り立っているので、人と人をつないで、互いに喜んでいただいた時に一番やりがいを感じる。この事業を通じて、地域の中核企業によるグループなどが組成され、医療分野に限らず様々な案件が投げ込まれる仕組みづくりに尽力していきたい」と、今後の目標を掲げる。

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