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東大阪の紙器メーカー「アートステージ」、紙製ピアス販売へ コロナを機に商品開発

「かみピアス」を企画したアートステージの松場友弥さん

「かみピアス」を企画したアートステージの松場友弥さん

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 貼箱や組箱などを企画・製造する紙器メーカー「アートステージ」(東大阪市高井田西3)が現在、紙で作ったピアス「かみピアス」の先行販売をクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で行っている。

2色展開の「かみピアス」

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 1988(昭和63)年創業の同社。高級化粧品やウイスキーの箱など、美粧性の高いパッケージの企画開発・製造を行う。貼箱や組箱は職人が手貼りをしており、同社の松場友弥さんは「機械で貼るメーカーは多いが、手で貼っている会社は少ない。手貼りなので難しい形や材質のものも作ることができる」と話す。

 松場さんによるとこれまで、印刷会社やメーカーからの受注生産で化粧品などのパッケージを製造してきたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により外国人観光客の受け入れが停止し、観光客が利用する店や百貨店での化粧品の売り上げが激減。さらに、マスクの着用や外出自粛などにより化粧品業界が大打撃を受け、同社の売り上げにも大きく影響したという。

 入社2年目の松場さんは「印刷会社から相談をされて箱を作るのは得意だが、一から企画するのは苦手」と話すが、昨年秋に参加したオープンファクトリーイベント「こーばへ行こう!」でオリジナルのマスクケースやサプライズギフトボックスの試作販売を行ったところ、商品は完売した。

 「昨年試作販売をした商品に続き、何かオリジナル商品を作りたいと1月ごろから考えていた」と松場さん。何を作るか模索していた際に紙のピアスを作る作家がいることを知り、「紙でピアスができるのか」と、デザインを考え始めたという。

 「かみピアス」は、表面と断面が同色の紙を使っており、装飾部分が紙でできているため軽いのが特徴。「樹脂製のフックを採用しているので、金属アレルギーの人も使うことができる」という。周囲の女性に意見を求め、ブラウンとグレーの2色を用意し、「工場は男性従業員が多く、本格製造に向けて女性の意見を聞きたいとクラウドファンディングでの先行販売とした」と話す。プロジェクト開始後にはリクエストを受け、イヤリングタイプのリターン品も用意した。ピアスを入れる箱は、職人が一つずつ手貼りする。

 松場さんは「来年にはECサイトを作る予定。いろいろな商品を作っていければ」と意欲を見せる。

 支援募集締め切りは10月2日。

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