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近畿大学で「近大マグロ」特別展 剥製や標本、万博関連の展示も

世界最長となる23年間にわたり養成されたクロマグロの剥製

世界最長となる23年間にわたり養成されたクロマグロの剥製

 世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」誕生の軌跡をたどる特別展が10月3日、近畿大学(東大阪市小若江3)東大阪キャンパスで始まった。

世耕弘一が水産研究所第2代所長・原田輝雄さんに宛てた書簡

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 10月10日の「マグロの日」にちなみ、近畿大学が企画した特別展「近大生なら語れなきゃ!!『近大マグロ』誕生ストーリー〜『海を耕す』から始まった、世界初・完全養殖の全貌〜」。1958(昭和33)年の農学部設置、1970(昭和45)年の研究開始から32年の歳月をかけて達成したクロマグロ完全養殖の歩みをひもとくとともに水産研究所開設の理念「海を耕す」を伝える展示とし、一般に公開する。

 18号館1階「不倒館−創設者 世耕弘一記念室」では、世界最長となる23年間にわたり養成された全長253センチ、体重214キログラムのクロマグロの剥製を展示。世界で初めて成魚まで養成された中の一匹で、その養成群から世界初の採卵成功を果たし、完全養殖研究の礎となった。昨年、大阪・関西万博に出店した養殖魚専門料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所 大阪・関西万博 ウォータープラザ店」での展示以来の公開となる。

 同館では、白浜実験場(和歌山県)で使う飼育用の餌や稚魚の標本、水産研究所を取り上げた学報、研究成果に対する表彰状などを展示。世耕弘一が海水魚の養殖に取り組んだ近畿大学水産研究所第2代所長・原田輝雄さんに宛てた書簡や、戦後の食糧難を憂慮し、海を畑と捉えて「海を耕し、海産物を生産しなければ日本の未来はない」と書いた水産研究所開設の理念「海を耕す」の複写のほか、同研究所が開発したいけすの模型などを紹介する。VRゴーグルを使って近大マグロのいけす内を体験するコーナーや近大マグロと背比べができるパネルなど、体験型コンテンツも用意する。

 同展の開催に合わせ、「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所 大阪・関西万博 ウォータープラザ店」の天井に設置されていた大型モニターをアカデミックシアター1階エントランスに移設。アカデミックシアターには、同店内の水槽で使っていた装飾品やマグロの尻尾の剥製、実験場の紹介パネルなどが並ぶ。不倒館とアカデミックシアターには、それぞれ万博会場に設置していたスタンプを設置し、オリジナルステッカーを進呈するスタンプラリーも企画した。

 10月6日15時〜16時には、水産研究所所長の家戸敬太郎教授による講演会「海を耕せ−世界初のクロマグロ完全養殖へ、不倒の挑戦−」を東大阪キャンパス実学ホールで行う。入場無料。定員は250人。

 建学史料室の武田美紀さんは「展示資料は普段、水産研究所に展示していて見ることができないものなので、一般の方もこの機会に見てもらえたら」と話す。

 開催時間は10時〜16時。土曜・日曜・祝日休館。入場無料。今月29日まで。