暮らす・働く

東大阪の「発明品アイデアコンテスト」受賞作品決定 優秀作品は商品化

授賞式の様子

授賞式の様子

  • 3

  •  

 東大阪市内在住・在学の小・中学生を対象にした「第2回 大切な誰かのために考えた発明品アイデアコンテスト」の受賞作品発表と表彰式が7月3日、イトーヨーカドー東大阪店(東大阪市吉田下島)で行われた。

「東大阪ブランド賞」を受賞した馬渡日菜子さん

[広告]

 東大阪市内で誕生した製品の魅力を都市ブランドとして発信する「東大阪ブランド推進機構」が、「大切な誰かのために作るモノづくりの素晴らしさ」をテーマに開く同コンテスト。昨年第1回を開き、手の不自由なおばあちゃんのために考えたカニむきロボット「カニニカ」と、乗車中に道を譲ってもらった際に感謝の気持ちを伝える、車を運転する人のための「ありがとうボタン」の2作品が東大阪ブランド賞に選ばれ、市内製造業20社以上が技術を持ち寄り、試作品を受賞者に進呈した。

 第1回開催時に試作品を進呈したことが多くのメディアで紹介され、「この商品が欲しい」「いつ商品化されるのか」などの問い合わせも多かったことから、今回は商品化を前提に審査。昨年より多い414点の応募があり、「子どもたちの夢のあるアイデアかどうか」「市内の製造業が挑戦を受けて立つほど難しいものか」「社会性、話題性があるアイデアか」などの基準で、同機構の理事や外部の専門家、工科高校の学生らが審査した結果、英田北小学校5年生の馬渡日菜子さんの作品「行きますよランプ」が最優秀の「東大阪ブランド賞」を受賞した。

 同作品は、ハンドルに取り付けたボタンを押すと、自転車の前後に取り付けた曲がる方向を示すランプが光るもので、車のウインカーのようなランプ。馬渡さんは「妹の前を自転車で走っていたときに、自分が曲がるときに後ろを向いて知らせると危ないと思った。簡単に前後の人に右や左など曲がる方向を伝えられたらと思った。車に乗っているときにも自転車がぶつかりそうになったのを見て曲がるところが分かるようにできたらと思った」と話す。

 馬渡さんは第1回も高学年の部で同賞を受賞しており、「今回もブランド賞を取れると思わなかったので、発表されたときはうれしかった」と笑顔を見せた。

 同機構理事長を務めるアドバンスの安川昭雄社長は「お母さんの仕事を子どもなりに手伝いたいなど、身近なものでありそうでない、あるが使いにくいものを子どもたちが発信してきた。人のために作る気持ちが喜びにつながる。それがものづくりの基本。いいものを作っていくことは、金もうけや利便性だけではない、世の中に役立つことだということを感じてもらいたい」と話す。

 夢のある作品に贈る「ドリーム賞」には、孔舎衙小学校6年五島和樹君の耳が不自由な人のための「手話ロボット」、成和小学校5年近藤咲花さんの薬を飲み忘れる人のための「くすり丸」、若江小学校5年鎌田晴奈さんのお年寄りや足の悪い人のための「起き上がりづえ」、選考委員特別賞には、縄手東小学校6年川口亜衣美さんの97歳になるひいおばあちゃんのための「チェアコンベヤー」、森河内小学校4年藤川奈々葉さんの夜寝られない人のための「グンナイドリーム♪ピロー」が、それぞれ選ばれた。

 同プロジェクトでは12月までに試作品を作り、馬渡さんに贈呈する予定。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース