近鉄奈良線河内小阪駅前の書店「栗林書房」(東大阪市小阪本町1、TEL 06-6724-1200)が発行するフリーペーパー「くりばやしだより」が2026年5月号で通算150号を迎えた。
1932(昭和7)年、現社長・栗林秀一さんの祖父が長瀬で古書店を創業し、その後、本店を河内小阪駅前に移した同店。栗林さんは大学卒業後、同社に入社し、京橋の店舗勤務を経て、2005(平成17)年ごろ小阪の店に移った。
栗林さんは「うちの店を目指してきてもらう何かを作らないと、と家族と相談する中で、フリーペーパーを作る案が出た。僕自身が作ることが売りになるのではと考え、書くのは苦じゃなかったので作り始めた」と振り返る。
何号か発行してみた後、2012(平成24)年7月に創刊号を発行。「当時は、本店、レッド小阪店、文庫の店の3店舗があり、各店からのお知らせとスタッフのお薦め本、日常のことなどを書いていた。最初は文字ばかりだったが、途中からお薦め本の表紙画像を入れたり、誰が書いているか分かりやすいよう似顔絵を入れたりするようになった」と栗林さん。フリーペーパーを作る際はコマ割りなどを考えず、手書きで一発で書いているという。
発行当初はA4縦両面で作っていたが、本店を現在の場所に移した2024年5月からは手に取りやすいようA4両面三つ折りにレイアウトを変えた。現在は、あいさつ文、翌月の新刊本、イベント情報などで構成し、月末ごろに発行。毎月200部ほどが出るという。
栗林さんは「お薦め本は、児童書、コミック、少しマイナーな本、東大阪出身の作家、メジャー作品、とバランスを取るようにしている。小さな店は一人でオールジャンルの本に携われ、紹介できるのが強み。スタッフそれぞれに原稿を書いてもらっていた時期もあったが、今は独りで思いつくまま本音で書き、こんなことを考えているというのが分かるように書いている」と話す。「続けていたら取っていってくれる人が増え、今は20代の若い人も手に取ってくれて、そのことが書く動機にもなっている」とも。「200号発行まで考えているが、店が続かなければ発行できない。書店がなくなっていっていく中、残るぞという気持ちでやっている。手書きが重宝される時代が回り回ってやってきたので、楽しい紙面にグレードアップし、多くの人に届けたい」と意気込む。
同店の営業時間は9時~20時(日曜・祝日は10時~19時)。