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東大阪市民美術センターで「山下清展」 作品や遺品140点展示、生涯たどる

貼絵「長岡の花火」「伊豆大島の風景」

貼絵「長岡の花火」「伊豆大島の風景」

 特別展「放浪の天才画家 山下清展」が10月30日、東大阪市民美術センター(東大阪市吉田6、TEL 072-964-1313)で始まった。

幼少期の作品

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 1922(大正11)年、浅草で生まれた大橋清(後の山下清)は12歳で入園した千葉県の養護施設「八幡学園」で取り組んだ「ちぎり絵」を独自の技法で「貼絵(はりえ)」に発展させた。同展では、幼少期の作品から代表的な貼絵、油絵、ペン画、陶磁器の絵付け、遺作まで126点の作品と遺品合わせて約140点を5章で構成し、山下清の生涯をたどる。

 「山下清の誕生−昆虫そして絵との出合い」では、8歳から12歳頃に描いた家族団らんの様子や花火、昆虫の作品を展示。同センター学芸員の豊嶋乃女さんは「代表作の一つに『長岡の花火』があるが、この頃から花火の絵を描いていた。八幡学園に入園する前は一般の小学校に通っていたが、いじめに遭ったりしていたようで、昆虫ばかり描いていた」と解説する。

 「学園生活と放浪への旅立ち」では、八幡学園で貼絵を始めてからの作品を展示。作品に人間が登場するようになり、剣道や就寝など学園生活の様子が分かる作品が並ぶ。「『就寝』では、立っている人は横から見て、寝ている人は真上から見た構図になっている。多視点からの目線が同時に存在している構図が特徴の一つ」と豊嶋さん。次の部屋では風景画や静物画、戦争、放浪先で見た風景や建物などの貼絵作品が並ぶ。「放浪中の作品は絵日記的だが、その場で作品を作ったわけではなく、見聞きしたものを記憶し、八幡学園や実家に戻ってから作った作品。作品と一緒に展示する山下さんの文章も面白い」と話す。放浪中に使っていたリュックサックや浴衣なども展示する。

 「画家・山下清のはじまり−多彩な芸術への試み」では貼絵に加え、油彩やペン画の作品を展示。「ヨーロッパにて−清がみた風景」には、いずれも欧州の風景を描いた貼絵、水彩画、ペン画が並ぶ。「円熟期の創作活動」では、陶磁器の絵付け作品や富士山の作品、遺作・東海道五十三次を展示する。

 豊嶋さんは「ドラマや映画のフィクションで知られる姿ではなく、作品から分かる画家・山下清の姿を見てほしい」と話す。

 11月8日14時から、山下清のおいの山下浩さんによる講演会「家族が語る山下清」を行う。参加費は500円。要事前申し込み。先着120人。

 11月22日は10時からと14時から、ワークショップ「山下清さんに挑戦!思い出の風景で貼絵作り」を開催する。参加費500円。要事前申し込み。定員各回10人。応募多数の場合は抽選。

 12月12日14時から学芸員の豊嶋さんが解説するギャラリートークを行う。参加無料。

 開館時間は10時〜17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は、一般=1,000円、東大阪市内在住65歳以上、高校生=500円、中学生以下無料。12月20日まで。

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