ねじ商社「コノエ」(東大阪市新庄西4)が8月、地域企業の障害者雇用支援を始めた。
5月25日に厚生労働省の「もにす認定」を受けた同社。「もにす」は、企業と障害者が明るい未来や社会に「ともにすすむ(共に進む)」から名付けた障害者雇用優良中小事業主認定制度。従業員300人以下の事業者を対象に、法定雇用率以上の障害者の雇用、定着率、環境づくり、キャリア形成などの項目を点数化して評価し、合格点以上の企業を認定する。認定された企業は地域における障害者雇用のロールモデルとして公表され、厚生労働省の障害者雇用相談援助助成金の活用による企業への支援ができる。
コノエの河野裕社長は「長年、ねじのパック詰め作業を就労支援事業所に依頼してきた中、外部委託だけではなく社内でも障害者の人に活躍してもらえるのではないか、という機運が高まり雇用を始めた。当初は接し方や業務の構築など手探りだったが、個々の特性に合わせたコミュニケーションを重ねていくことで段々と分かり、働いてもらう環境が少しずつ整ってきた。この私たちの経験を他社でも活用してもらえるのではと、もにす認定を取得しようと思い至った」と話す。東大阪市内で認定を受けたのは4社目。
同社の従業員数は157人で、知的、精神、発達障害のある11人を雇用。中小企業の障害者法定雇用率2.7%に対し、同社の実質雇用率は6.71%と上回っており、11人は現在、出荷業務を行う商品本部でほかの従業員と同じ業務を担っているという。商品本部本部長の宮本元気さんは「初めて雇用した方が13年働いてくれていて、今はピッキング作業を行うパート従業員に指示を出し、進捗を管理している。慣れるまでお互いに時間がかかったが、戦力になっている」と話す。
もにす認定されたことにより、ハローワークを通じて数社、新規で障害者雇用をしたいという企業の来訪があったという。商品本部部長の佐原一行さんは「相談に来る企業の社内見学受け入れを行い、アドバイスをするなど、障害者雇用を進めていく企業を無償で手伝いたいと思っている。希望する業務とのマッチング部分が難しいと思うので、採用から定着、経営層への提案まで、コンサル企業ではなく、実際に雇用している現場だからこそできるアドバイスをしていきたい」と意欲を見せる。
河野社長は「人材確保が難しい時代と言われているが、働きたい障害者の人は多い。働いてほしい企業と働きたい人をうまくマッチングできれば人材難の一助になる。経験から得た知見を地域に広めることで、社会貢献、地域貢献に寄与したい」と意気込む。