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東大阪の「菓心庵絹屋」、現代美術とコラボ 作品モチーフに和菓子創作

「ぼたんゆり」type-f

「ぼたんゆり」type-f

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 東大阪市花園ラグビー場近くの和菓子店「菓心庵絹屋」(東大阪市吉田6、TEL 072-965-0698)が5月4日、東大阪市民美術センター(同)で開催中の特別展「ひみつの花園-Our secret flower garden -」とコラボした創作和菓子の販売を始めた。

「ぼたんゆり」type-fはカットした時に作品をイメージできる

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 「花園という地名から、昔はこの地が花畑や庭園を意味する花園だったのでは」と、地名の由来を考えたことから企画した同展。同センター内に5人の現代美術作家の作品を展示し、「いにしえの花園」を表現する。

 同センターでは同展を開催するに当たり、センター近くにある菓心庵絹屋に和菓子の創作を依頼。作品を展示する作家の一人・今村文さんの作品をモチーフにした創作和菓子を作ることになった。

 期間限定で販売する和菓子は、今村さんの作品「ぼたんゆり」と「赤い花ふたつ」をイメージした3種類。同店の西田浩明さんは「最初は具体的に表現したり、洋風にしたりしようと考えていたが、試行錯誤する中で頭の中の整理ができ、抽象的な京都風の和菓子に仕上げた」と話す。

 「ぼたんゆり」type-fは、石本川口軒(大阪市)の抹茶を白あんに練り込んだ抹茶あんを、白と赤の薯蕷(じょうよ)練り切りで包み、茶巾絞りで仕上げたもの。「外から見ると赤いが、カットしたら抹茶あんの緑が出てくる。カットした時に作品をイメージできる菓子にした。普段、茶席菓子では抹茶は使わないが、5月2日が八十八夜だったことからお茶を使った」と話す。

 同じ作品をイメージした「ぼたんゆり」type-iは同じ抹茶を使った菓子で、北海道産小豆のこしあんを包み、赤い練り切りを3つ添えて作品を表現。「赤い花ふたつ」は、白あんにヨモギを混ぜたものを丹波大納言のつぶあんにうえつけ、赤くて小さい玉あられを添える。「ヨモギをたっぷり使い、素朴な感じの味に仕上げた」という。1つ378円。商品には、元になった作品のしおりを添える。

 店内には、今村さんの作品「羽虫とぼたんゆり」を展示している。「さびた風合いのわびを感じる素敵な作品。お菓子を買わなくてもいいので見に来てもらいたい」と西田さん。

 期間中の土曜・日曜に数量限定で販売。3種類のうち、2種類を週替わりで販売する。営業時間は9時30分~17時。月曜定休。6月19日まで。

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