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東大阪・国際児童文学館で街頭紙芝居の原画展示 現役紙芝居師による実演も

紙芝居「バットマン」の原画

紙芝居「バットマン」の原画

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 昭和前半に街頭で演じられていた紙芝居の原画が現在、「大阪府立中央図書館 国際児童文学館」(東大阪市荒本北1)で展示されている。

「孫悟空 1」の原画

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 昭和初期から戦争による中断を経て、1960年ごろまで盛んに行われていた街頭紙芝居。同館が所蔵する街頭紙芝居のほとんどは、故・塩崎源一郎さんが1947(昭和22)年に設立した紙芝居総合センター「三邑会(さんゆうかい)」が制作したもので、塩崎さんは紙芝居を制作して紙芝居師に貸し出す「絵元」として数多くの紙芝居を配給した。1980年代からは紙芝居の保存と紙芝居師の育成に力を注ぎ、1995(平成7)年には「塩崎おとぎ紙芝居博物館」(大阪市西成区)を創設。2000(平成12)年に塩崎さんがなくなった後も、同会を拠点に現在、14人の紙芝居師が活動を続けている。

 国際児童文学館は、塩崎さんが寄贈した160タイトル約4000巻(約4万枚)の紙芝居原画や複製画を収蔵。原画は全て手描きの一点物という。原画の保存のほか、4000巻の絵の面をデジタル化してウェブサイトで公開し、館内ではB4サイズに印刷した複製を閲覧できるようにしている。

 同館では現在、代表的な紙芝居画家6人の紙芝居原画とレプリカ3点、関連書籍11点を展示。国際児童文学館室長の武田麻美さんは「時代物、SF、西部劇など幅広いテーマで、これまであまり展示していない作品を選んだ」と話す。

 エントランスには、酒井七馬と手塚治虫の共著「新宝島」、酒井七馬が左久良五郎のペンネームで描いた紙芝居「宇宙少年」の原画を展示。展示室では、漫画家の小寺鳩甫(こでらきゅうほ)が熱田十茶(あったとさ)のペンネームで描いた「孫悟空」や、同会で最も多くの絵を描いた佐渡正士郎の「バットマン」などの原画を紹介する。

 武田さんは「孫悟空は漫画のような絵で線が強く特徴的。バットマンは、車が飛んだり空中戦があったりするなど奇想天外なストーリーで、わくわくするところで次回に続く面白い作品。登場人物の表情など一瞬一瞬を捉えた絵が多く、躍動感のある物が多い」と話す。

 11月9日には、現役紙芝居師が実演する街頭紙芝居イベント「むかしの紙芝居を楽しもう!」(14時開場、14時30分~15時30分)を2階多目的室で行う。参加無料。武田さんは「図書館に来る親子や年配の人などが毎年楽しみにしてくれている。クイズも盛り上がるので見に来てほしい」と話す。

 11月13日まで。

 国際児童文学館の開館時間は9時~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。

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