大阪府立中央図書館（東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170）で現在、昨年度一度も貸し出しのなかった本を展示する企画「私を館外（おそと）へ連れてって　－貸出0（ゼロ）回本展示－」のコーナーが開設されている。

本に添えるしおり

　同館が昨年度、購入や寄贈で受け入れた本は2万8375冊。そのうち1万9000冊が貸し出しの対象だが、7月末ごろに調べたところ、一度も貸し出しのなかった本が約3600冊あったという。資料情報課担当者は「背のデザインが地味だが開いたら楽しい本もある。図書館にはいろいろな本があることを知ってもらいたい」と同展示を企画し、夏のレジャーに関するものや趣味の本、時事問題、児童向けなど、いくつかのテーマで本を選んだ。

　同コーナーには、伊勢志摩サミットの記録をまとめたものや、心肺蘇生教本、PTA応援マニュアル、寄生虫、ファッションなど、さまざまな分野の本が並ぶ。それぞれの本には「読書記録にも使ってもらいたい」と、書評やどのエリアに配架しているかなどの情報とともに、タイトルや著者などを記載したしおりを添えた。一度貸し出しのあった本は従来の棚に戻し、新たな本を追加。期間中、常時50冊を展示するという。

　「貸し出しがないと言っても重い本や写真集など館内で読まれているものもある。どういうものが借りられているかを調べ、今借りたいと思われるものを出していきたい」と話す。

　開館時間は9時～19時（土曜・日曜・祝日は17時まで）。月曜休館。9月3日まで。