宮沢賢治作品を表現した泉啓一さんのガラス絵展が9月18日、大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170)1階展示コーナーで始まった。
泉啓一さんは1918(大正7)年、大阪生まれ。書店経営の傍ら文筆活動に力を注ぎ、1941(昭和16)年、雑誌「大阪文学」を主宰。1981(昭和56)年には中嶋宗是の著者名で「本の醍醐味」を出版した。1970(昭和45)年ごろからガラス絵の制作を始め、宮沢賢治作品の絵画化に取り組み、「賢治曼陀羅」102点を完成させた。
宮沢賢治生誕130年を記念して企画した同展は「生誕130年 宮沢賢治の世界へ 泉啓一 ガラス絵展『賢治曼陀羅(まんだら)』」。大阪府立中央図書館 国際児童文学館に寄贈された泉さんの作品の中から、くり抜き額の中に入れた「銀河鉄道の夜」「グスコーブドリの伝記」「ポラーノの広場」などの宮沢賢治作品を表現したガラス絵39点を展示する。
大阪国際児童文学振興財団理事の遠藤純さんの解説によると「銀河鉄道の夜」は、「作品冒頭部のカンパネルラとジョバンニを描くところから、末尾のカンパネルラの死に遭うところまで、名場面を押さえながら全体を15枚のガラス絵で構成して作品世界の全体を表現しようとしたことがうかがえる」という。会場には作品と共に遠藤さんの解説パネルを展示する。
同館指定管理者の長谷工・大阪共立・TRCグループTRC担当部門責任者の指野明香さんは「ガラス絵自体、見たことがない人が多いと思う。銀河鉄道の夜を読んで泉さんがどのシーンをピックアップしたか、作品を絵でどう表現しているか見てほしい」と話す。
開館時間は9時~19時(土曜・日曜・祝日=17時まで)。月曜休館。入場無料。10月7日まで。10月1日には14時から、第2回府民講座「宮沢賢治 童話作家としての道程」を開催。遠藤さんを講師に招き、日本において稀有なファンタジーとされる童話群がどのように生み出されたかを宮沢賢治の生涯をたどりながら考えてもらう。受講料500円、定員330人。要事前申し込み。