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東大阪の栗林書房に「文庫X」 盛岡発、表紙を隠して文庫本販売

栗林書房の栗林秀一社長

栗林書房の栗林秀一社長

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 近鉄奈良線・河内小阪駅高架下の「栗林書房 レッド小阪店」(東大阪市小阪1、TEL 06-6724-1200)で9月27日、タイトルや内容を明かさず販売する「文庫X」の販売が始まった。

表紙を覆って販売する「文庫X」

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 現社長の栗林秀一さんの祖父が1932(昭和7)年に創業した栗林書房。生前、近くに住んでいた司馬遼太郎さんがよく利用していた書店で、店や司馬さんの家に出入りをしていた社員は何作かの司馬作品に登場している。手書きのフリーペーパー「くりばやしだより」の発行や地元中学校の職業体験の受け入れなど、地域密着の店舗としてさまざまな取り組みを行っている。

 「文庫X」は盛岡にある「さわや書店フェザン店」のスタッフが企画したもので、書店員のメッセージを書いたカバーで表紙を覆ってシュリンク包装し、内容が分からないようにして文庫本を販売するもの。500ページ以上の本で価格810円という情報以外は明らかにされていない。同企画は各地に広がりを見せ、栗林社長も夏に帰省した際にさわや書店に足を運んで購入し、同企画への参加を決めたという。

 表紙にかけるカバーのメッセージは、さわや書店と同じメッセージを使っている店もあるというが、同店では20代の男性社員が「あなたにとって愛する人は誰ですか?」で始まるメッセージをオリジナルで書いた。店頭に並べたところ、「なんかやってるなと見ていく人もいれば、店のフリーペーパーで知って買いに来る人もいる」といい、「ほかの文庫に比べよく売れている」という。

 「店に来てもらったときに、常に発見があったり、『面白そうやな』と思ってもらえたりすることを展開したい。通り一遍の本を並べるのではなく、書店が薦めるものを置いていきたい」と栗林社長。

 営業時間は、月曜~土曜=9時~22時、日曜・祝日=10時~21時。

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