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東大阪の「宮島ラーメンスクール」で外国人が研修 模擬店舗での実習も

模擬店舗でラーメンを出すアレクサンダー・アンターさん

模擬店舗でラーメンを出すアレクサンダー・アンターさん

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 近鉄大阪線長瀬駅近くの「宮島ラーメンスクール」(東大阪市小若江1)で3月12日・13日、ポルトガルから研修を受けにきたアレクサンダー・アンターさんが試食会でラーメンを提供した。

トレーナーの宮本摩紀さん、ハミザ・リムさん、宮島力彩さん、アレクサンダー・アンターさん

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 ラーメンコンサルタントの宮島力彩さんが2001(平成13)年に開設した宮島ラーメンスクール。ラーメン店出店を目指す人への指導や不採算店舗の再建などを行っており、元は日本人を対象に開講していたが、海外でのラーメン人気もあり、2010(平成22)年ごろからは外国人受講者が増えた。同スクールでは契約する通訳者が複数人おり、さまざまな国の生徒を受け入れることが可能で、現在は約9割が外国籍の受講者という。

 スウェーデン出身でポルトガル在住のアンターさんは、2017(平成29)年に出張で初来日した際に東京で鶏白湯(とりぱいたん)の辛いラーメンを食べ、14日間の滞在で10回店に通うなど、日本のラーメンのとりこになった。「ポルトガルのラーメンは、麺かスープかどちらかしかおいしくない店が多い。ラーメンの作り方だけでなく、ラーメン店の経営も学べるスクールをウェブ上で探し、研修を受けるために大阪に来た」と話す。

 アンターさんは、研修で10種類以上のラーメンやつけ麺などを試食し、麺、タレ、スープ、チャーシューなどのトッピングの作り方や食材の知識、ラーメン店の経営などを学んだ。最初の2日間は、アンターさんの妻でマレーシア出身のハミザ・リムさんも一緒に受講。リムさんは「アジアで店を出したいとなった時に、宗教上の理由で豚肉が食べられない人がいるのでハラールラーメンの作り方を教わった」という。

 同スクールの1階は「近大通り 食のスタジアム」という名の店舗になっており、6日間の研修を終えたアンターさんは、自身が好きだという辛い豚骨ラーメンと豚骨しょう油ラーメンを作り、一般客を相手に2日間、ラーメンを無料で提供した。同店では、研修生によるラーメンの試食会を開く際にはXで告知をしている。

 研修と模擬店舗での実習を終えたアンターさんは「豚骨の下ごしらえが大変だったが、先生やトレーナーの教え方が明確だったので難しくなく、納得できるラーメンができた。お客さんからもおいしいと言ってもらえて楽しかった。お店を始めたら、もちろん辛い方のラーメンを出したい。製麺機も買って自家製麺でやりたい」と意欲を見せる。

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