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大阪府立中央図書館で「しかけ絵本」企画展 19世紀から歴史と魅力たどる

ブッカーノ童話集と昔話のポップアップ絵本

ブッカーノ童話集と昔話のポップアップ絵本

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 大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170)1階展示コーナーと国際児童文学館(同)で11月13日、企画展示「国際児童文学館移転開館10周年記念 しかけ絵本に驚く、楽しむーイギリスの歴史からはじめてー」が始まった。

ページをめくってさまざまな組み合わせを楽しむ仕掛け絵本

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 児童文学研究者で大阪国際児童文学振興財団特別顧問の三宅興子さん寄贈の資料で構成する同展。英語圏の資料を中心に、1800年代から67点の資料で仕掛け絵本の歴史と魅力を紹介する。

 仕掛け絵本の始まりは「変身する本」として出版されたもので、後に、ページを上下3段に切ってそれぞれをめくり、頭部、胴体、足の組み合わせを変えて楽しむ仕掛け絵本に発展したという。19世紀には、ストーリーに合わせて人形を着せ替えて遊びながら物語を楽しむ絵本などが登場する。

 仕掛けにはさまざまな種類があり、フラップをめくると隠していたものが現れていたものが、後にタブを引くと現れる形に進化。蛇腹になった本を広げてのぞき穴からのぞくと物語の情景や建物に見えるものや、表紙と裏表紙をくっつけるとメリーゴーランド型になるもの、折りたたまれた絵本を広げると長さが3メートル以上になるもの、丸い絵に付けられたひもを持って回すと別のシーンの絵が出てくる絵本などがある。

 一つのタブを引くと登場人物の目、腕、足など複数が動くロウザ・メッゲンドルファーの仕掛け絵本や、天地をひっくり返すと別の絵になるだまし絵、最後のページまで読んで本を逆さにすると物語が1ページ目に向かって続く絵本、ひもを引くと動物の鳴き声が聞ける絵本などを展示する。

 20世紀に入ってからはポップアップ絵本が出版され、どの角度から見ても見応えのある立体的な絵本が登場。ヨーロッパの作品では、毎年1冊ずつ出版された「ブッカーノ童話集」や、「あかずきん」「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」など昔話のポップアップ絵本、アメリカでは、ウォルト・ディズニーのアニメーション映画から作られたものや、「不思議の国のアリス」のトランプのシーンで知られるロバート・サブダの「オズの魔法使い」などが並ぶ。中央図書館の展示資料はショーケースに入っているが、国際児童文学館では一部の仕掛け絵本を手に取って見ることができる。

 11月28日には関連イベントとして三宅さんを講師に招き、会場とインターネット配信で講演会を開く。開催時間は14時~16時。参加費1,500円。

 国際児童文学館の妻沼はるかさんは「仕掛け絵本というとポップアップをイメージする人が多いと思うが、引っ張ったり回したりいろいろな仕掛けがあり、仕掛けも進化している。仕掛けを含めたストーリーも面白く絵もきれいで技術もすごい。実際に触れるものもあるので興味を持ってもらいたい」と話す。

 開館時間は9時~19時(土曜・日曜・祝日、国際児童文学館=17時まで)。月曜、11月24日、12月10日休館(11月23日は開館)。12月27日まで。

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