大阪樟蔭女子大学(東大阪市菱屋西4)の学生が考案した「第2弾 80GO(ハチマルゴー)かるた フレイル予防&人生会議のためのかるた」の一般販売が5月1日、始まった。
「第2弾 80GOかるた フレイル予防&人生会議のためのかるた」読み札と絵札の一部
健康栄養学部・健康栄養学科の井尻吉信教授ゼミの学生が考案した「80GOかるた」。地域高齢者の健康支援に取り組む同ゼミでは、年齢とともに心身が衰え始める「フレイル」の予防に役立ててもらおうと、2022年、フレイル予防に大切な「栄養」「運動」「社会とのつながり」について楽しみながら学ぶことができる「第1弾 80GOかるた フレイル予防のためのかるた」を制作。「80歳になっても自分の足で歩いて外出ができる」という日本医学会連合の「80GO」運動にちなみ「80GOかるた」と名付け、介護予防教室や高齢者施設などで活用してきた。同かるた購入希望の声が多数あったことから2024年に製品化に向けてクラウドファンディングで支援を募集したところ、目標を大きく上回る約200万円の支援金が寄せられ、400セットを作って販売した。
第1弾のかるたが完売し、次に何を作るかを考えていた頃、井尻教授の母が肺がんで他界。「余命宣告をされても前向きに闘病している時に、延命治療を望んでいるのか、葬式、お墓の話など、縁起でもない話でできなかった」と井尻教授。その経験から「第1弾で好評だったフレイル予防と、もしもの時が来る前に、治療や介護、人生最後の場面について話をするきっかけになればと、フレイル予防と人生会議(ACP)を合わせた第2弾のかるたをゼミ生と考案した」と話す。
フレイル予防に関する読み札は「に 肉・油 いまでは大事な 栄養源」「ふ ふくらはぎ 第二の心臓 動かそう」「し 初対面 ならば一緒に あっち向いてホイ」など、栄養・運動・社会とのつながりの3カテゴリーの内容、ACPに関する読み札は「ち 治療法 自分の意思で 決めていい」「い 痛みとり 笑顔あふれる 人生を」などとした。「できるだけ安価で届けたい」と再度クラウドファンディングに挑戦し、第1弾500セット、第2弾300セットを製作した。
絵札を担当した大学院生の内田萌々香さんは「川柳を想像しやすいよう分かりやすくし、楽しく遊んでもらいたいので明るく楽しい感じにした」と話す。「施設で利用者と一緒にこのかるたをした時は、話しにくい内容も含まれているが競争の要素もあるので勢いがあり、札を取った時に『私はこうやわ』と話してくれたり、考えながらやってくれたりした」と話す。
かるたは、縦13センチ、横9.5センチと一般的なかるたより大きめのサイズにし、座ったままでも取りやすいよう、取り棒を付ける。セットには「私の希望ノート」を付け、終末期の治療や療養場所、医療行為に対する希望などを書き込めるようにした。1セット1,500円。樟蔭学園内、樟蔭エンタープライズで販売する。
井尻教授は「かるたで遊びながら、取った札に関する話をしたり、運動の札の時には運動をはさんだりするなどできる。進め方の動画も用意しているので参考にしてもらい、使い方を育ててほしい。これからの高齢化社会で、みんな同じことに悩むと思うので、その手助けになれば」と話す。